この記事は、向精神薬には怖い面もあるという話を私の経験を元にまとめています。
この記事は、はじめて精神薬の服用を検討されている方に向けて書いています。
そして『薬の怖さも知った上で、最善の選択をしてほしい』というのが趣旨になります。
『薬を飲むな』という趣旨ではないので、ご注意ください。
この記事でお伝えしたいのは、精神薬の性質上、
◎ 自分に合わない薬を飲むと、極端に思考力を奪われることがある
◎ 自分に合う薬を見つけることは、想像以上に難しい
◎ 自分に合わない薬を飲み続けることになるという事態は、充分起こり得る
ということです。
私は自治体の生活保護課で、ケースワーカーとして働いていたことがあります。
そのときに、精神薬を服用されている色々な方と話をしました。
色々な病院の精神科の先生と、話をする機会もたくさんありました。
その結果、思っていることについて、まとめています。
私の意見は、ただ偏った見方をしているだけかもしれません。
批判的な意見も多いと思います。
それでも、この記事を書いているのは、後から『薬を飲まなければよかった』という状況になってほしくないと思っているからです。
特に、仕事を休職しようか悩んでいる方。
はじめて行った心療内科で、服薬をすすめられた方。
薬を服用する前にこの記事を読んで『本当に飲む必要があるのか?』を、しっかりと自分自身で考えてほしいです。
『こういう考えの人もいるんだ』というくらいの気持ちでいいので、服薬を決める前に読んでいただけると幸いです。
- 精神薬を服用する必要のある方
- はじめて休職する方へ
- 精神薬の怖さについて知る
- 薬が合わなかった方との面談経験
- 本当に必要?「薬を飲む」以外の選択肢について
- 薬を飲まないと怒られる?
- 精神役の服用は、一種の「博打」?
- 医者の意見:死ぬより良い?
- まとめ
精神薬を服用する必要のある方
はじめに薬を飲む必要があると思われる方について、念のためにお伝えしておきます。
以下の症状にあてはまる方は、主治医の方の指示にきちんと従ってください。
それが、体調を整える1番の近道だと思います🍄
◎ 自傷行為を辞められない方(リストカットなど)
◎ パニックなどの発作症状がある方
◎ 休職制度がない会社で働いていて、退職するなら死ぬしかないと考えている方
◎ 何日も食事がとれず、体重の減少が著しい方
◎ 命を絶ちたいと思い詰めている方
これらの症状がある方は、休職を決めたばかりだとしてもお薬が必要だと思います。
これ以降の記事は読まず、お体を優先してください🍄
SPONSOREDLINK
はじめて休職する方へ
会社をはじめて休職することになった方には、すぐに精神薬を服用することは待ってほしいと考えています。
心療内科や精神科に行くのって、すごく勇気がいりますよね。
心療内科ってやっぱりハードルが高いし、休職に踏み切るのはもっとハードルが高いです。
とてもよく頑張られたと思います🍄
でも、休職したからといってすぐに薬を飲むことはおすすめしません。
『主治医から服薬をすすめられたとしても』です。
それは休職を決意された方にとっては『会社を休む』ということが、最大の薬になるからです。
『会社を休む』という特効薬が効かなかったときに、はじめて精神薬の服用を検討するべきだと思います。
言い方は悪いですが、病院の先生のお話があなたにとって全て正しいとは限りません。
結局、精神薬がご自身の体に合うか合わないかは、飲んでみるまで誰にも分からないことだからです。
焦らなくても、薬はいつでも処方してもらえます。
『会社を休む』という特効薬を使うタイミングで、わざわざ副作用の可能性もある薬を服用する必要はありません。
ストレスの原因と距離を置くことができた後は、まずはゆっくり休んでみてください🍄
精神薬の怖さについて知る
薬を服用を決められたとしても、事前に『精神薬の怖さ』について知ってほしいと思います。
結果的に服薬するとしても、危険性を知っているのといないのとでは全然違います。
服薬するようになったときも、飲み過ぎを防ぐことができるはずです。
極端な視点からの意見かもしれませんが『こういう考えの人もいるんだ』とご一読ください🍄
心の辛さは目に見えない
まず、精神薬には色々な種類があります。
軽度のものから重度のものまで、効果もそれぞれ異なります。
主治医の方は、それぞれの患者さんの症状にあった薬を処方してくれています。
一般的には軽いお薬からはじめて、合わなかったら薬を変えていくことになるでしょう。
ただし、他の病気とは違って心の辛さは目には見えません🍄
風邪や蕁麻疹、腹痛などと違って『精神的な辛さ』は患者さんからの聞き取りで判断するしかないんです。
でも、物事の感じ方や伝え方って人それぞれですよね?
同じ症状でも、大げさに話してしまう人もいれば『私の症状は大したことない』と思って話をする人もいます。
『ストレスで頭痛がする』という場合も、どれくらいのレベルの頭痛で『頭が割れそう』と表現するのかは人それぞれです。
結局『精神薬の処方は推測でしかない』と、私は思います。
どんなに問診を重ねたところで、その人の本当の辛さなんて絶対に分かりません。
診察をするのは、あくまでも『推測の精度を高めるため』だと思います。
心の辛さは、目には見えません🍄
中枢神経(脳)に作用するお薬にも関わらず、主治医の方は症状や効き目を正確に確認することができないんです。
そのため、他の病気で処方された薬を服用することとは全く違う性質があると思います。
主治医の方がプロとはいえ、何も考えず、何も調べず、処方された薬をただ服薬することはとても怖いことだと思います。
飲むとどうなる?
そして、他の病気で処方された薬との決定的な違いは『中枢神経に作用する薬である』ということだと、個人的には思います。
中枢神経に作用するということは、脳に作用する薬であるということです。
ちなみに、脳にダメージを与えるという意味ではありませんのでご注意ください。
詳しい作用は、Googleで検索すると医師の方の解説がたくさん出てくると思います。
そのためこの記事では『実際に薬を飲むとどうなるのか』についてのみ書きたいと思います。
精神薬を飲むと、
◎ 止まらなかった涙が、止まります
◎ 悲しいという気持ちが、自分の中で薄くなります
◎ 消えたいと考え込む時間が、少なくなります
◎ 何もしたくないと思う日数が、減ります
脳に作用して、暗い感情をセーブしてくれるイメージです。
良い言い方をすると『うまく感情を調整してくれる』作用があります。
しかし悪い言い方をすると『思考力を弱らせて、脳をだましてくれる』作用があるということです。
実際に精神薬を服用して『頭がぼーっとする』と言われる方は結構多いですよね。
それは副作用ではなく、薬の性質上は仕方のないことなんです。
ちなみに脳にダメージを与えているわけではないので、服薬をやめればちゃんと元に戻ります。
また過度に思考力が弱くなってしまっている場合は、主治医の方に相談すると『薬を変える』ということになるでしょう。
精神薬というのはそうやって、
① 服薬する
② 服薬した結果について、主治医と話をする
③ 自分に合う薬に変えていく
という流れで、自分に合う薬に調整していくことが多いです。
うまく調整できれば、何の問題もないですよね。
実際に服薬して、精神状態を整えて、社会復帰されている方々もたくさんいらっしゃいます🍄
怖いのは、薬が合わなかった場合です。
薬が合わなかったらどうなる?
先ほど、精神薬は悪い言い方をすると『思考力を弱らせて、脳をだましてくれる』作用があるといいました。
そのため、薬が合わないと、
◎ 頭がぼーっとする
◎ とにかく眠い
◎ 朝起きられない
◎ 記憶力が低下する
という症状が出ることが多いです。
しかしこれは副作用ではないと、一般的には言われています。
先ほども言いましたが、脳にダメージを与えているわけではないので、服用を辞めればきちんと元の状態に戻るからです。
しかし実際には、一度服薬してしまうと薬から抜け出すことが難しくなる方が多いです。
合わない薬を服用し続けた場合は、『負の感情』だけではなく『思考力』そのものを奪われてしまうことがあるからです。
つまり『この薬のままでいいんだろうか?』と自分で思考する力すら奪われてしまうということです。
そんなときに主治医の方が『この患者さんにこの薬は強すぎる』と判断してくれれば、何の問題ありません🍄
しかし最初にも書きましたが、心の症状は目には見えません。
主治医の方はあくまでも、患者さんの表情や会話の中で推測するしかないんです。
またこれも嫌な言い方ですが、もし薬が強すぎたとしても『死にたい』という感情は、自分の中ではきちんと薄まることが多いです。
言い方を変えれば『死にたいという感情を抑えるために、他の感情や思考力も薄まってしまっている状態』ということです。
そんな状態で、病院を受診すると、
『薬を飲んでから、気持ちが落ち着きました』などと主治医の方に話してしまいます。
医者だって、ただの人間です。
実際に薬が合っているのか、それとも強すぎるのか。
この状況で主治医の方が正確に判断するのは、とても難しいことだと思いませんか?
そして事実として、自分に合っていない薬を処方され続ける方はたくさんいます。
継続して思考力を奪われ以前の自分を見失っていく方が、現実にはいるんです。
それはとても悲しいことだと、私は思います。
薬が合わなかった方との面談経験
私は自治体の生活保護課でケースワーカーとして働いていたことがあると、最初にお伝えしました。
そのときに、精神薬を服用されている色々な方と話をしました。
印象的な出来事があったので、お伝えしたいと思います。
私が担当した方で、仮にAさんと書かせていただきます。
Aさんは初めて面談をしたとき『職場の人間関係が悪く退職してしまったが、早く体を治して働きたい』と話されていました。
そして『今度はじめて心療内科を受診します』と報告を受けました。
そして約1か月後、改めてAさんと面談をしました。
Aさんは前とは違って、虚ろな目をしていました。
目線は合っていても、焦点がずれているような状態です。
私は心配になって『体調は大丈夫ですか?』と尋ねました。
すると、Aさんはこう答えました。
『はい。心療内科で薬を貰ってから楽になりました。夜も眠れるようになりました。』と。
しかし、Aさんの雰囲気はたった1か月で大きく変わっていました。
以前はしっかりお話されていたのに、常にぼんやりしているような状態に見えました。
明らかに、思考力を奪われている状態でした。
このお話は、Aさんが珍しいケースというわけではありませんでした。
正直、よくある話だと思います。
生活保護課では『精神薬を飲み始める時期の方』と接する機会が多くあります。
私と同じ経験をされている方は、同業種の方ではたくさんいました。
精神薬の怖さについては、検索しても実体験はあまり出てきません。
言い方が悪くて恐縮ですが『薬を飲まなければ良かった』と思う思考力も、薬に奪われてしまうからだと個人的には思います。
精神薬は、想像以上に簡単に処方されている
精神薬は他の薬とは違い、私たちの『思考力』を弱らせることがあります。
にもかかわらず病院によっては、精神薬が想像以上に簡単に処方されています。
この事実は、とても怖いことです。
現在、心療内科や精神科は想像以上にたくさんの方が利用しています。
もちろん患者さんの話をしっかりと聞き、薬を処方してくれる病院もたくさんあります🍄
しかし中には、
◎ 初診の方には、とりあえずこの薬を処方する
◎ 効かなかったら、違う薬に変えていく
と、一律に対応されている病院も少なからずあります。
(というか、想像以上に多い、、、)
結局のところ薬が合うかどうかは、飲んでみるまで分からないからです。
そして薬が効いているかどうかも、患者さんとの対話でしか分かりません。
また患者数が多く、診察時間が極端に短い心療内科もたくさんあります。
そういう診療内科は、診察時に患者さんの希望だけを聞いて薬を処方しています。
薬が合っているかどうかは、患者さんにしか分からないことなので『同じ薬でいい』と言われれば、そのまま処方し続けるということです。
先ほども言いましたが、合わない薬を服用し思考力が奪われ『この薬が自分には合っている』と思い込んでしまう方も、いらっしゃるかもしれませんよね。
合わない精神薬を飲み続けることのリスクは、非常に高いです。
思考力を奪われることは、『悲しさ』だけではなく『楽しさ』も奪われていくことに繋がっていくからです。
そんな薬がこれほど簡単に処方されているという事実を考えると、とても怖いことのように思えます。
本当に必要?「薬を飲む」以外の選択肢について
私がこの記事で伝えたいのは『一定期間、合わない薬を飲み続けてしまうことの怖さ』です。
病院では『合わなかったら薬を変えましょう』と言われるかもしれません。
でも、合わなかったときの怖さは病院では絶対に教えてもらえません。
◎ 精神薬に、偏見を持っている人はたくさんいる
◎ 服薬したことで、社会復帰できた方もたくさんいる
など『薬が合ったとき』の良い面ばかりを説明されるでしょう。
もちろん薬を飲んで、辛い感情から解放されることは決して悪いことではありません🍄
しかし精神薬の性質上、
◎ 『自分に合わない薬を飲み続けることになる』という事態は、充分起こり得る
◎ 『自分に合う薬を見つける』ことは、想像以上に難しい
ということも、知っておくべき大切な情報だと思います。
服用された薬が合わなかったときは、本当に怖いです。
自分の想像以上に、思考力を奪われてしまうかもしれません。
そうなってしまっては、当たり前の日常がどんどん遠くなってしまいます。
そんなリスクを背負うタイミングは、本当に『今』なのか。
後悔することがないよう色々な角度から情報を収集し、自分自身で納得してから決めてほしいと思います 。
薬を飲まないと怒られる?
なかには『薬を飲んで、ちゃんと治療しないといけないんじゃないだろうか?』と思われる方もいらっしゃると思います。
『薬を飲まない』という選択肢をとることに、罪悪感を感じることもあるかもしれません。
でも、大事なのは『自分がどう思うか』です。
例え罪悪感があったとしても、自分の一生に関わることです。
精神薬は『薬は飲まないといけないから』という理由では、決して飲んではいけないと思います。
あくまでも、副作用やリスクについて色々と理解した上で『治療のために飲んだ方がいい』と自分自身が思ってから、服用を決めてください🍄
また、まだ薬を飲みたくないという方は主治医に伝えましょう。
ただしそれでも説得されて、薬を処方されるということは残念ながら良くあることです。
その場合は、諦めて処方してもらいましょう。
そして、飲む決断が出きるときまで飲まなくても大丈夫です🍄
(言いづらいですが、処方だけされて仮に薬局で購入しなかったとしても、病院では分からないそうです。)
もちろん服薬状況については、職場には伝えなくても大丈夫です。
後で後悔しないように、自分自身できちんと考えてから選択してください🍄
『服薬しない=治療していない』なんてことは、決してありません。
精神役の服用は、一種の「博打」?
精神薬を服用するのは、中枢神経に作用し自分の精神状態を調整するためです。
これは完全に偏見かもしれませんが、精神薬は『脳に足りなくなった物質を、人工的に補う役割』があるんだと思います。
しかし『人工的に補う』なんて、本当にできるんでしょうか。
脳は、まだまだ未知の領域と言われています。
目には見えない感情を、うまくコントロールする薬。
そんな薬に『怖い面』がないと本当に思いますか?
私は自分に合う薬に巡り会うかどうかは、一種の博打のようなものだと思います。
薬を飲む以外の方法でも、脳に影響を与える方法は、いくつかあります。
それらに関する書籍が、現在たくさん発売されています。
まずは服薬以外の方法を試してみて、それでも何も効果がなければ薬を飲むという選択肢を検討してはどうでしょうか?🍄
医者の意見:死ぬより良い?
これは余談ですが、病院の先生の意見で印象に残ったお話です🍄
簡単に言うと『死ぬよりいいじゃないか』ということです。
なかには、そんな極端な先生もいるのが驚きですよね。
確かにどんなに精神薬が合わなくても『死にたい』『消えたい』という気持ちは、確実に薄まるでしょう。
思考力が奪われるんですもん。
実際に、行動に移す気力も湧かなくなると思います。
頭は常にぼーっとして、細かいことは考えなくなります。
記憶力は低下して、嫌な思い出も忘れられます。
『死にたい』と考えないように、精神薬が思考力を奪ってくれているんですね。
『もし極端に思考力を奪っているとしても、死ぬよりは良い』
『それに薬を辞めれば、元に戻るんだから』
私も、この意見は一理あると思います。
確かに死ぬよりは良いと、私も思います🍄
でも逆に言えば『死を選択することはない』という状況の方は、急いで精神薬を飲む必要はないのでは...?とも思いました。
そもそも、それを判断するために診察があるのでは?
と思ったりもしますが、死ぬよりは良いは間違いないですよね🍄
まとめ
長くなってしまいましたが、私は薬を全否定するわけではありません🍄
実際に、服薬したことで、
◎ 自分の感情や症状をうまくコントロールできるようになった
◎ 1日中気持ちが晴れず何もできない日が続いていたけど、徐々に家事ができるようになった
◎ 外にも出られるようになって、就活できるようになった
◎ 内定後、生活を立て直すことができ、通院も不要になった
◎ 現在は服薬も通院もしておらず、元気に働いている
という方もたくさんいらっしゃいます🍄
それは、とても素晴らしいことですよね。
服薬せず、ずーっと暗い感情に支配されていたら、今の未来までたどり着くことができなかったかもしれません。
私は良い主治医に巡り会って、自分に合う薬で治療を進めることができるのが1番良いとも思っています。
薬に頼らず体調を整えることができれば良いですが、現実には難しい場合も多いですよね。
自分の体を傷つけたり、1日中涙が止まらなかったり。
休職して会社とは距離を置いているのに、症状が悪化するばかり。
そんな場合は、主治医の先生とよくよく話をして、自分に合った薬を探していきましょう。
大事なのは、精神薬のリスクや副作用も知識として知った上で正しく服薬することです。
間違っても、飲み過ぎたりしてはいけません🍄
服薬される場合は日記をつけるなど、自分自身で『極端に思考力を奪われていないか』を確認しながら治療されると良いと思います🍄
診察のときにその日記を持参すれば、主治医の方も薬の効果について診断がしやくすくなると思います。
精神薬を飲むか、飲まないか。
どちらが正しいということはありません。
大切なのは『生きていくために』最良の選択をすることだと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
よければ以下の関連記事も参考にしてください。
SPONSOREDLINK